PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―
わたしは文徳先輩に連れられて生徒会室に入った。
会議用の机が置かれた広い部屋だ。
壁際には鍵付きの棚があって、過去の会議の記録が並べられている。
「どうぞ、その椅子に座って」
「はい。失礼します」
文徳先輩はロッカーを開けた。
事務用品が整然と収められている。
と思ったら、クッキーの缶が出てきた。
小型のポットとインスタントの紅茶もある。
文徳先輩は紙コップに紅茶を淹れて、クッキーの缶を開けてくれた。
「適当につまんでよ」
「ありがとうございます」