PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―
隣に座るなんて、本当は恐れ多い。
ビリビリするくらいの威圧感を受けてしまう。
でも、怖がっていても失礼だ。
だって、平井さんにはすべて伝わってしまうから。
平井さんがクスクスと笑った。
「そう硬くならないでいいのだよ。まあ、地球上の生物であれば、仕方のない反応だがね」
「すみません」
「今回の今日は、若い人たちとよく話す日だ。四人の預かり手たちが、順にここへやって来る。おかげで私はベンチから動けない」
わたしは平井さんをうかがった。
立派に整った形の鼻をしているから、横顔は日本人っぽくない。