PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―


結局、朝の出来事は学園じゅうの噂になってしまった。



「鈴蘭! 何で黙ってたのよ? いつから煥先輩と付き合ってたの? 銀髪の悪魔って、どんなふうに笑うの?」



訊かれるたびに否定する。



「黙ってたわけじゃない。付き合ってない。笑ったとこ、見たことない」



否定するたびに、思い知らされる。



「えーっ、一方通行? 相手があの人じゃ、絶対大変だよ!」



わかっているってば。


すでに何度も心を折られかけたもん。


目の前でピシャッとドアを閉められる感じで。



今日だけで何人に励まされたかな?



「頑張ってね、鈴蘭! 応援してるから!」



応援とか言って、おもしろがっているだけでしょ?


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