PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―
さよ子がパッと顔を上げる。
「一緒に頑張ろう! 同志がいるって、心強い! 今度のライヴ、一緒に行こうね!」
改めて、ギュッと抱き付かれた。
ちょっと待って、調子狂う。
わたし、ライバル宣言したんだよ?
なのに、この子の思考回路どうなってるの?
長江先輩が肩をすくめた。
「よかったね~、あっきー。こんな美少女二人に迫られるって、めったにできない体験だと思うよ?」
煥先輩は顔をしかめた。
「興味ねぇよ」
「はい、それ嘘!」
「もう誘導尋問には引っかからねぇぞ」
長江先輩がへらへらと笑う。
「しかしね~、今回の騒動って、元を正せば全部、あっきーがイケメンすぎるせいなんだよね。自覚してる?」