PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―
それはまるで宣戦布告。
煥先輩が怪訝《けげん》そうな顔をした。
その顔、わたしが笑顔に変えてあげる。
さよ子がふくれっ面をした。
「鈴蘭、ずるい! わたしも煥さんのステキなところ知ってる! わたしも教えてあげたいのに」
ああ、それも宣戦布告。
やっぱり、さよ子はわたしのライバルだ。
これからは戦いの日々となる。
倒すべき相手はみんな一筋縄じゃ行かない。
小夜子に煥先輩を取られたくない。
うじうじした自分を変えていきたい。
そして、やっぱり最大の難関は、煥先輩。
孤独を歌うあなたも大好きだけれど、愛を歌うあなたを、いつか見てみたい。
そのときわたしがあなたの隣にいたい。
好きです、煥先輩。