PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―
金色の真剣なまなざしが、わたしの心を射抜く。
何度目だかわからない。
わたしの心は、何度も何度も繰り返し、そのまなざしに射抜かれている。
キョトンとした師央が、「あ、わかった!」と言うように、パッと笑顔になった。
師央は煥さんの隣に立って、わたしへと手を差し出した。
わたしの返事を待つ、大きな手と小さな手。
わたしは笑ったつもりなのに、両目から涙があふれてしまう。
煥さんの声が、歌うようにわたしを呼ぶ。
「返事をしてくれねぇか、オレの花嫁さん?」
初めて聴いたときより、落ち着いた声。
透き通る響きは変わらない。
硬く尖っているのに、しなやかで優しい。
その不思議な声に、わたしはいつも恋している。
あどけない声で、師央が真似をした。
「はなよめさん!」