PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―
ツルギが焦れている。
かけられた願いは叶えなくてはならない。
さあ、早くせよ。早く語り起こすのだ。
「ええ、そうね」
これは、一つの終わり。
正しくない未来の終わりの光景。
けれども、月が欠けては満ちるように、月が沈んでは昇るように、未来を司る運命の一枝は次こそ正しく育つでしょう。
「わたしが正しい未来を選ぶの。わたしがあなたと幸せになるのよ」
狂気的なほどの情熱は、あくまで純粋であるがゆえに。
動き出したチカラは止められない。
ツルギが彼の胸に吸い寄せられていく。
手応えがあった。
奇跡のチカラが発動する。