オネェと私の恋
ちゃんといおなちゃんに相談して、玲雄ちゃんに返事しないと。
それだけが頭を覆っていた。
「それが…。ちょっと、ここでは言いにくいからいおなちゃん家に行っていいかな？」
一人暮らしとはいえ、突然、行ってもいいかって図々しいかなぁと不安が一瞬よぎったけど、いおなちゃんはあっさりと返事をした。
「いいよ、その代わり今日の夕飯は優華のおごりね。」
っていう笑顔つきのもと。
「え、おごりって…。」
ふと、財布の所持金を思い出そうとする。
その様子を横目で見ながら「冗談よ、冗談。友達から、お金取らないわよ。その代わりに晩ごはん、作ってもらうから。ほら、授業に行くよ。早く行かないといい席無くなるわよ。」
「ありがとう、いおなちゃん」
思わず、抱きつきそうになって、怒られた。
「じゃあ、講義が終わったらね。」
といおなちゃんはもう講義室へ行こうと歩いている。
「約束だよ。」
私は、つい玲雄ちゃんのことが不安すぎて念を押してしまう。
「わかったからもう走らないと遅刻だよ。」
いおなちゃんに注意された。
そう、次の先生は出席にうるさい先生。遅刻の人は講義室に入れてもらえない厳しい人だった。
「待ってー、追いてかないでー。」とわたしも走りだした。

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