Heaven~第一章~
声の感じから、何時もバカにしているようなエロ男じゃないし、軽い感じでもなかった。
遠慮するわけでも、周りを気にするようでもない。

それでもスマホを弄りシカトをしていれば、


「この辺で悪いことしちゃダメだよ」


顔を上げれば3人の男が居た。
この辺では有名なお坊ちゃま校の制服を着て。

キャラメルブラウンの髪の男が屈みながら「聞こえてるでしょ?」と整った顔を近づけてくる。


「何?」

「何じゃないでしょ?悪いことはダメって言ったの」


優しい口調なくせに瞳が笑っていない。


「悪いこと?スマホ見てるだけなんだけど」


彼にそう言って視線をスマホに戻した。


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