Heaven~第一章~
「帰るの?」

「帰って欲しかったんでしょ」

クスクス笑う真澄に「そうだけど」と言葉を濁した。

「話が合った訳じゃなくて、椿が店に居るかの確認に来ただけ」

「確認?」

「そ、俺らのボスの命令でね」

「ボスって獅朗?」

「椿が知らないだけで、俺らは振り回されてるんだよ」

はぁ~とため息をついて会計を済ませ店から出て行った。

私が知らないだけって……
良く分からないんだけど……

「椿さん。3番にお願いします」

「あ、はい」

真澄が帰っても考える暇はなかった。
次から次へとテーブルにつき、くだらない話に笑い、愚痴を笑顔で聞く。

そして、時間は過ぎて行く。


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