Heaven~第一章~
チラッと瞳を開け窓の外の景色を確認すると、見慣れた景色に少しホッとした。

学のマンションにはちゃんと向かってくれてる。

あぁ、学に真澄がお店に来たこと……
獅朗達に送ってもらったこと……
やっぱり話した方が良いよな。
私が話さなくても、店の方から連絡が行ってややこしくなるかもしれないし……

帰りは増子さんに送ってもらえって言ってたから、きっと学はまだ帰って来てないんだろうな。
学が帰って来るまで待つか、
朝でも良いかなぁ……

色々考えてるうちに車がマンションの前で止まった。

「学のことも確認したんだから、もう店に来ないでよ。ちゃんと真澄にも言っておいて!」

私がそう言って車から出ようとすると獅朗が私の腕を掴んだ。

「何?」

「椿……」

獅朗が何かを言おうとした時コンコンと窓ガラスが鳴った。


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