Heaven～第一章～
リサさんの気持ちは何となく分かるけど、正直面倒くさい。
真澄を私がお店に呼んだならまだしも、勝手に来たわけだし……
とんだとばっちりだ。

｢女は陰険でしつこいから、椿……マジで気をつころよ。何だったら俺から桐谷に話しておくか？｣

｢いや、大丈夫ですよ。別に何をされた訳しないし。元々、仲の良い子だって居た訳じゃないんで｣

｢……もし何かあったらすぐ言えよ｣

｢はい。ありがとうございます｣

私の考えが甘かったのかもしれない。
この時、学に話しておけば良かったのかもしれない。

迷惑になることを避けた結果、
結局は余計に迷惑をかけることになって行った。

お店の子が私を避ける理由を知ってから、色んなことがエスカレートして行った。

私物が無くなったり、
私しか空きの子が居なくても、誰も私をヘルプにつけようとはしなかった。

私のお客さんが来てヘルプに入ってくれていても、明らかに不機嫌な態度での接客だった。

それを見かねた支配人が女の子を集めミーティングを開いた。
それも女の子達……
正確にはリサさんの嫉妬心を仰ぐ形になってしまった。


< 112 / 250 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop