Heaven~第一章~
私の両脇に女の子が来る。

何?

そう思った時には背中を押され床に両膝を立てていた。

痛みで歪んだ視線をリサさんに向けると満足げな笑みを浮かべ

「目障りなんだよね」

リサさんも顔を歪めた。

「桐谷さんの紹介かなんか知らないけど、どこの世界にだってルールってのがあるの分かってるよね?こないだの客……この店にあんな奴呼んで良いと思ってんの?」

「別に呼んでません」

「は?」

「向こうが勝手に」

「勝手に?何それ、自慢?」

リサさんの顔がいっそう歪んで行く。
明らかにリサさんのご機嫌は斜めで、増子さんが言っていたようにプライドが高いんだろう。
だから、自分より目立つようなお客に指名された私が目障りなんだろう。

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