Heaven~第一章~
「自慢って訳じゃ……」

「聞こえないんだけど」

小学生のイジメじゃないんだし……
こんなことして憂さ晴らしなんて……

……バカみたい

「ジュンナ」

名前を呼ばれて後ろの方に居た女の子がリサさんの隣に立つ。

「川上さんが店に来なくなった理由は?」

「……あっ、」

ジュンナさんの視線が左右に泳いでいる。
川上さんはジュンナさんの常連なのに、どうして今そんな話を、

「ジュンナ、理由」

「こないだ、椿ちゃんの……」

「は?誰の?」

「椿、のお客で来てた人を見て……ヤバいって」

「で、」

「それで、もう来ないって」

「来ないって?」

私がジュンナさんに視線を向けてもジュンナさんは唇を噛んで何も言わない。

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