Heaven~第一章~
のけ反るような鈍い痛みに「っつ、」と前のめりに倒れた。
その前にリサさんが屈み込み「ルールは守る為にあるんだよ」と私の髪を掴み持ち上げペチペチと私の頬を軽く叩く。

「川上さんのこと、どうすんの?」

ジュンナさんには悪いとは思うけど、私がどうこう出来る話じゃない。
そんなことはこの世界が長いリサさんなら分かっていることなのに……

分かっていたからこそ私に聞いたんだろうけど。

「ジュンナの客ダメにしたんだから、ジュンナに何されても文句ないよね?」

あぁ……
そう言うことか……

きっと話は初めから決まってたんだ。
だから、ジュンナさんは"ごめんね"って、
そりゃそうだよね。
リサさんに睨まれたらこのお店にはもう居れなくなる訳だし。

「……はい」

私が答えると私の髪を離しまたソファーへと座った。


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