Heaven~第一章~
「椿!」

肩を上下に揺らし学が店に入って来る。

「学」

私は自分の位置を教えるように右手を上げた。

「何やってんだよ」

私を見つけた学が私の近くまで来てため息をついた。

「ごめん、しくった」

なるべく軽い感じて告げてみたけど、学の眉間のシワは消えない。

「何があったんだよ」

「それより……」私は学に手を差し出し「引っ張って」と頼んだ。
学はそのまま私の手を握り私を自分の胸元に引き寄せた。

ギュッと学の腕に力がこもる。
背中にまた痛みを感じ「痛っ」と顔を歪めた。

学はソファーに私を俯せに倒すように横にすると何も言わずそのまま服を巻くし上げた。

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