Heaven~第一章~
前に来た時に入れてもらえなかったドア。
聞いても答えてはくれなかったドア。
「彼女だから、後から行くから先に通しておいてって」
「私を?」
「そっ、あそこな関係者じゃないと入れない。関係って意味分かるよね?」
多分……
この男が言う関係者は堕天使のメンバーのことだろう。
学に視線を向けてもまだ知り合いと笑っている。
「どうする?」
カウンターに肘をつき私に微笑みかける。
「……行く」
「じゃあ、行こう」
私の腕を男が掴みドアに手をかけた。
ギィっと小さな音がその重さを感じさせた。
店とは対照的にヒンヤリとしていた。
コンクリートの壁に、コンクリートの床。
男はグイグイ私の腕を引き先に歩く。
遠ざかる入り口に不安が過ぎる。
「どこまで行くの?やっぱり、学のとこに戻る」
足を止めると「いまさらっしょ」と男が振り返る。
腹部に強い痛みを感じ……
最後に目にしたのは琥珀色の瞳が私を見下ろしている姿だった。
聞いても答えてはくれなかったドア。
「彼女だから、後から行くから先に通しておいてって」
「私を?」
「そっ、あそこな関係者じゃないと入れない。関係って意味分かるよね?」
多分……
この男が言う関係者は堕天使のメンバーのことだろう。
学に視線を向けてもまだ知り合いと笑っている。
「どうする?」
カウンターに肘をつき私に微笑みかける。
「……行く」
「じゃあ、行こう」
私の腕を男が掴みドアに手をかけた。
ギィっと小さな音がその重さを感じさせた。
店とは対照的にヒンヤリとしていた。
コンクリートの壁に、コンクリートの床。
男はグイグイ私の腕を引き先に歩く。
遠ざかる入り口に不安が過ぎる。
「どこまで行くの?やっぱり、学のとこに戻る」
足を止めると「いまさらっしょ」と男が振り返る。
腹部に強い痛みを感じ……
最後に目にしたのは琥珀色の瞳が私を見下ろしている姿だった。