Heaven~第一章~
慌てて部屋を飛び出しエレベーターに乗った。
一階につきチンっと鳴ると同時に駐車場に走った。

「よっ、」

「よっ、じゃないでしょ」

「何だよ久しぶりに会ったのに、」

笑う獅朗の目元にはうっすらと青痣があった。

「それ、」

「あぁ、気にすんな」

「でも……」

「気にしても椿は何も出来ねーだろう」

「……」

「俺だって椿に何もしてやれねーからな」

「ごめん」

「謝るなって、椿、ひまか?桐谷居ねーんだろう?」

「居ないけど……」

視線を落とすとそこにはたくさんのタバコの吸い殻。
何時から?
獅朗は何時から居たの?

「ちょっと付き合え」

「え?でも、」

「桐谷には断ってある」

私の心見透かすような言葉を言って「ほら、」と私にヘルメットを渡した。



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