Heaven~第一章~
「そんな話のためにこんなとこまで来たの?」

「ひまだったからな」

「ひまって学校は?」

「椿に言われたくねーんだけど」

「……」

「心配しなくてもちゃんと行ってる。今日はたまたまだ」

平日なのに、たまたま休みって何だよ。

「まぁ、何でも良いけど」

居心地の悪さを隠すように立ち上がり街を見下ろした。
私達が住む街とは違う。
静かな住宅地。

「な、椿」

「何?」

「俺が本気だって言ったらどうする?」

「本気?何が?」

獅朗の気配を真後ろで感じた。

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