Heaven~第一章~
ギュッと抱きしめられ体に力が入る。

「ちょ、ちょっと、何?」

「桐谷と何でもないなら、俺が入る隙があるってことだろう」

「入る隙って、何言ってんの?」

フワッと獅朗の前髪が首筋に触れビクッと体か小さく跳ねた。







「……椿、好きだ」





獅朗の甘い言葉が……――
獅朗の甘い声で私の耳元に響いてくる……――


「何も……私のこと、知らないじゃん」

「じゃあ、桐谷は知ってるのか?」


……学は、
学にもたまだ言えていない。

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