Heaven~第一章~
そしてエレベーターを降りるとすぐ玄関になっていた。

一般人の私には見知らぬ世界。
理解出来ない。


「獅朗は奥の部屋に居る」


黒縁メガネはまた無愛想に戻っていた。

長い廊下の突き当たりにドアがあった。
そして奥の部屋に行くまで、左右に2部屋ずつ。

突き当たりの部屋のドアに手をかけた時「おい」と私を呼び止める声に振り向いた。


「嘘は吐くなよ」


ニヤリと笑い幸二が忠告する。

元々嘘をつく気はなかったけど、それ以前に私が知っていることなのかと思ってしまう。
わざわざこんなとこまで着て、知りません。
じゃあ、帰れ。
そんなんじゃ、話にならない。


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