Heaven~第一章~
ドアを開けようとした瞬間。


「テメー!」


低い怒鳴り声が聞こえた。
けど、手は止められずそのままドアを開けた。


「ふざけんなよ!」

「獅朗君が弱いんだよ」

「は?弱いって何だよ!もう一回!」

「また~?もう俺やだよ」


バカでかい薄型テレビの前に、ガタイの良い男2人の背中。


は?何?


呆気に取られてると「獅朗……」と私より呆れたような黒縁メガネ。
その声にテレビの前に居た2人が振り向いた。

何をして騒いでいるのかと思えば、手元にはゲームのコントローラが。


「嵐!助かった」


黒縁メガネにすがるように立ち上がって「獅朗、嵐達が帰ってきたぞ」とまだ座り込んでいる男に言った。


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