Heaven~第一章~
答えなんてあるはずない。
私を変えたのは学だ。
その学が居なくなってしまったんだら……



病室から出ると「送らせろ」と蓮沼が言って学のマンションまで送ってもらった。

倒れ込むように真っ暗な部屋のソファーへと横になり、明るくそこだけ光っている水槽に視線を向けた。

何も考えていないのに涙が込み上げてくる。

頭じゃなく、心が……気持ちが感じてる。
学が居なくて寂しいって、
学が居ないと悲しいって、



それから2日。

記憶が曖昧で自分が何をしていたのか覚えていない。

寝ているのか、起きているのか、
時間の感覚も曖昧で今が昼間なのか、夜なのかも分からなかった。


ただ3日目に嫌がらせのようなチャイムの嵐に玄関のドアを開けた。


< 224 / 250 >

この作品をシェア

pagetop