Heaven~第一章~
「もう……いい加減、ほっといてよ……」


獅朗の胸元を押して呟いた。


何も食べていないこんな状態で泣いたおかげでクラクラと目が回る。


「帰って……」


そう言って一人
マンションへと入って行った。


今日も一人。
明日も一人。


感じることのない温もりを想いベッドへ滑り込んだ。





それから毎日、獅朗はあの駐車場へ来ていた。
だからと言って会いに来る訳でも、
連絡をしてくる訳でもなかった。

何をする訳でもなく、
昼前に来て夜中に帰って行く。


四六時中見張られているようだった。

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