Heaven~第一章~
そのせいで「うわっ」と前のめりに一歩前に出た。

獅朗って言う男は私に視線を向け、ゆっくり立ち上がりすぐそばにある黒バリのソファーへ座った。


「助かった」


一緒にゲームをやって居た男が呟いて、嵐の後ろへ回った。

そんな彼をチラッと見て、視線を獅朗に向けた。


「聞きたいことって何?」


私が質問すると後ろの方でクスクスと笑い声が聞こえ振り向くと、真澄が笑っていた。


「何?」

「いや、獅朗を前にして自分から話かけるなんて……」

「だって話が終われば帰れるんでしょ?だったら早くして欲しいだけなんだけど」

「……だってさ、獅朗」


真澄が笑いをこらえるように獅朗に視線を向けた。
獅朗は何も言わず、ずっと私を見ていた。


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