Heaven~第一章~
学が車内の音楽のボリュームを上げた。
それ以上聞かない学と、何も言わない私との空間を埋めるように。
同じ場所にずっと車を止め、気がつけば街からはネオンが消えていた。
「お前名前は?」
「椿……愛川椿」
「椿、何かあったら連絡してこい」
学は車にあったマジックで私の手の平に番号を書いた。
「かけないと思う」
ぶっきらぼうに言う私の髪をくしゃくしゃとして「お守りだ。登録しておけ」と笑った。
あの時は感じなかったけど、今思えば学の本当の笑顔だった。
そして駅まで送ってもらって学とは別れた。
それからたて続けて学に会った。
それ以上聞かない学と、何も言わない私との空間を埋めるように。
同じ場所にずっと車を止め、気がつけば街からはネオンが消えていた。
「お前名前は?」
「椿……愛川椿」
「椿、何かあったら連絡してこい」
学は車にあったマジックで私の手の平に番号を書いた。
「かけないと思う」
ぶっきらぼうに言う私の髪をくしゃくしゃとして「お守りだ。登録しておけ」と笑った。
あの時は感じなかったけど、今思えば学の本当の笑顔だった。
そして駅まで送ってもらって学とは別れた。
それからたて続けて学に会った。