Heaven~第一章~
クスッと笑うと口角を上げ嬉しそうな顔になって行く。


「何?」

「じゃあ、此処に居れば良いだろう」

「此処に?私が?」

「あぁ、どうせのらりくらりしてんだろう?此処に居れば毎晩、毎晩、宿の心配しなくて良いだろうし」

「いや、そうだけどさ」

「なんだよ。他の男の家には簡単に泊まるくせに」


嫌みっぽく言うとまた水槽に視線を向けた。


嫌とかじゃない。
学が言うように宿の心配をしなくて良いなんて、逆に有りがたいけど、


「私、邪魔じゃないの?」

「邪魔だったら言わねーだろう」

「そうだけどさ……」

「はっきりしねーな」

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