Heaven~第一章~
「今日は椿の就職祝いだな」

「学の紹介じゃん」

「まぁ、細かいことは気にすんなよ。寿司でも食いに行くか!」

「どうせ、回るやつでしょ」

「回ってようが寿司は寿司だろう」


学はそう言って準備しろと私を急かす。


「準備って言っても着替える服なんてないよ。全部コインロッカーだし」

「コインロッカー?」

「だって余計な荷物は邪魔じゃん」

「場所どこだよ」

「駅のコインロッカー」

「そこに全部あんのか?」

「……ある」


ちゃんとした部屋のない私は必要最低限しか持ち歩かず、着替えや大きな荷物は全部そこに置いておいた。


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