Heaven~第一章~
「とりあえず、今日は荷物取ってきて買い出しだ」

「寿司は?」

「明日」

「夕飯は?」

「弁当で我慢しろ」


わがままを言う私に学はなぜか嬉しそうにしていた。
そして、学に借りているスエットのまま地下にある学の駐車場へ向かった。


「昨日は聞けなかったんだけどさ、車2台持ってんの?」

「俺のはこれ」


夕べ乗って帰って来た四駆の車。


「あっちの方が学っぽい」

「なんだよそれ」


学が車に乗りエンジンをかける。
深緑色の外車の四駆。
五月蝿い音を発てながら駐車場を出て大通りへと走り出した。


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