Heaven~第一章~
「乗りわけてんの?」

「まぁ、そんな感じ」


曖昧に答えると「俺に興味持って来た?」とチラッと私に視線を向けた。


「興味って言うか、一緒に住むなら最低限は知っておきたいじゃん」


言って失敗したと思った。
知っておきたいと言うことは、私のことを知って欲しいと同じ。
聞かれても私はまだ学に答える気はないのに……


「じゃあ、教えねー」

「え?」

「俺に興味持ったら教えてやるよ」


ニヤリと笑ってアクセルを踏んだ。


だからなのか、それからも学は何も教えてはくれなかった。
私も聞かなかった。
だけど、一緒に居れば言わなくても分かることも出てくる。


私が火を苦手だと学が知ったように、私も学のことが、
堕天使と言うチームのことが、


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