Heaven~第一章~
「ちょっと、学」

「ん……」


ベッドで寝て居る学の体を揺すって起こすけど、学は全く動こうとしない。


「ねぇ、もう8時だよ!もう!起こせって言ったの自分じゃん」

「あぁ」


それでも起きようとしない学のスマホが鳴った。


「鳴ってるよ」とスマホを学の耳元に置くと「はい」と潰れた声で学が電話に出た。
そして「あぁ」とか「うん」とか話さず電話を切って、やっとベッドから起き上がった。


「出掛けるんでしょ?」

「あぁ」と学が伸びをして「バイト休みだろう」とまだ眠そうに私に視線を向ける。


「休みだよ」

「じゃあ、椿も来いよ」

「どこに?」

「トップハウス」


学は面倒くさそうに答えて「シャワー浴びてくる」と浴槽へ向かった。


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