Heaven~第一章~
二度目のトップハウス。
こないだとは違って、店先にはネオンが眩しく何人もの人がいた。


これがいつもの姿なんだろう。


学が急に私の肩に腕を回した。


「え?何?」


今まで学が自分からこんな風に私に触れたことなんてなかったから、凄く驚きビクッと体が震えた。


「こうしてた方が都合良いんだよ」


何時ものように口角を上げ笑う。
だけど、こんな間近で学を見るのは始めてて、急に高鳴る胸に落ち着かない。


「ほら、行くぞ」


そのまま店の中へ入って行く。

耳を塞ぎたくなるような大音響の音楽。
目が痛くなるようなタバコの煙。
酔ってしまうほどのアルコールの匂い。

不快なのに、学の匂いと重なりどこか落ちつく。


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