Heaven~第一章~
「別に普通の知り合いなら良いけどさ。一応、椿は桐谷の紹介なわけだし、あの連中が店に来るって言うのはさ……椿がアイツらと知り合いって桐谷知ってんのか?」

あぁ……
なんか分かっちゃったかも……

何も伝えなくても私の情報を知ってる奴。

私はそのままお店のホールに行くと……

「椿!」

お姉様方に囲まれている真澄が右手を上げ、笑顔で私を呼んだ。

「ちょっと何やってんの?」

真澄が居るテーブルに近づくと隣に座っていた女の子に「邪魔」と言ってそこをポンと叩いて「待ってたんだから、座ってよ」とまた笑う。

もう少しこっちの都合も考えて欲しい。
そう言ったとしても、コイツらには通用しないだろうけど……

「何?」

私が座ると「他の子はもう良いよ」と笑ってもう女の子達には見向きもしない。


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