フェアリーサイン
そんな様子に気付いたのか冗談ぽい口調で言い放った。



「ハァ……」


安心した良かったぁ~と呟いて、その場にうずくまった。



―――ドカッ!!!



そんなあたしの背中に激痛が走る。衝撃で、前に倒れこんでしまった。



なんとか、床に手を着いたけどすごく背中が痛い。



何より、あまり突然過ぎて何をされたのか理解出来なかった。



「ねー、今、何かにぶつかった気がするんだけど」


サヤが笑いながら辺りを見渡す。


「マジで? 何も見えないけど」


ミカもカナも笑いながら同じ様に辺りを見渡す。


何もないじゃん! と笑いながら教室に入っていく。


「痛っっ!!」


その時、手を思いきり踏まれた。あまりの痛さに表情が歪む。


「ヤダ、なんか今踏んだかも」



あたしの手を踏んだミカはわざとらしく辺りをキョロキョロと見渡す。
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