フェアリーサイン
第2羽、条件


「ハァ……」



9月1日。



とうとう、夏休みが終わってしまった……。



それなのに、空は眩しい程青く澄み晴れていて、まだまだずっと夏が続くような暑い日差しが照りつける。



「うっ……」



夏休み中、全くと言って良い程太陽の光を浴びていなかったあたしは殺人的な暑さに立ち眩みを感じた。





あぁ、腐ってるわ。やっぱり、あたし。

ていうか、太陽の光がダメってバイ菌かよ?



自分にツッコミを入れたくなる。



でも、そうかもしれない。



だって、同じように通学路を歩く他校の女の子達は、眩しい陽射しの中、輝かしい笑みを浮かべて楽しそうに話している。



たったそれだけなのに、彼女達には輝かしい未来とか希望とかが約束されている様に見える。



客観的に見たらあたしも、その子達と変わらない様に映るのかもしれないけど……。






あたしに、輝かしい未来が待ってるなんて思えない………。











だって、あたしは……。



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