フェアリーサイン
泣きそうな顔してたな……。
当たり前か……。
あんな事されたら、誰だって傷つくよね……?
痛いよね……?
制服のスカートから見える足。この足がすごく汚い物に見えた……。
「後悔してるの?」
「えっ?」
その言葉に顔をあげると、姫梨ちゃんの顔があった。
姫梨ちゃんの言葉にミカ達は喋るのを止めてあたしを眺めていた。
心配そうな表情であたしの顔を覗き込む姫梨ちゃん。
綺麗に整った顔と女の子らしい甘い香水の匂いがする。
「莉音、別にいいんだよ……。磯野さんが可哀想と思うなら友達になってあげても……」
姫梨ちゃんは、あたしの耳元でそう囁いた。