メリー*メリー
「なに、ユズ」
スクールバッグを肩にかついでいる彼に尋ねられた。
ユズこと、柚希(ゆずき)とは産まれた時からずっと一緒にいる、幼馴染み出であり親友だ。
なんでも親同士が昔から仲良いらしく、その影響で家族ぐるみの付き合いを今もしている。
「ユズがこんな時間に教室にいるなんて珍しいね。今日は部活じゃないの?」
親友ではあるけれど、ユズと僕は全くタイプが違い、運動が好きな彼はバスケ部でキャプテンをしているらしい。
いかにも運動部という感じの活発そうな雰囲気、明るく爽やかな笑顔、逞しくがっちりした体つき。
どれも僕にはないもので、少し羨ましいと思うこともある。
けれど、僕がユズのように毎日体育館でバスケをしているなんてあり得ないし、想像しただけで寒気がする。
何より僕は運動が大の苦手だ。
「好きでここにいるんじゃねぇよ」
「じゃあ、どうして」
「担任に呼び出されたんだ」とユズは眉間にシワを寄せた。
「また?」
僕は若干呆れながら聞き返す。
何度となくユズは担任の先生に呼び出されているし、彼のこの顔からがわざわざ担任の先生に呼び出された理由は何となく分かる。
「…補習だとよ」
「やっぱりね」
予想的中。
そんなことだと思った。
スクールバッグを肩にかついでいる彼に尋ねられた。
ユズこと、柚希(ゆずき)とは産まれた時からずっと一緒にいる、幼馴染み出であり親友だ。
なんでも親同士が昔から仲良いらしく、その影響で家族ぐるみの付き合いを今もしている。
「ユズがこんな時間に教室にいるなんて珍しいね。今日は部活じゃないの?」
親友ではあるけれど、ユズと僕は全くタイプが違い、運動が好きな彼はバスケ部でキャプテンをしているらしい。
いかにも運動部という感じの活発そうな雰囲気、明るく爽やかな笑顔、逞しくがっちりした体つき。
どれも僕にはないもので、少し羨ましいと思うこともある。
けれど、僕がユズのように毎日体育館でバスケをしているなんてあり得ないし、想像しただけで寒気がする。
何より僕は運動が大の苦手だ。
「好きでここにいるんじゃねぇよ」
「じゃあ、どうして」
「担任に呼び出されたんだ」とユズは眉間にシワを寄せた。
「また?」
僕は若干呆れながら聞き返す。
何度となくユズは担任の先生に呼び出されているし、彼のこの顔からがわざわざ担任の先生に呼び出された理由は何となく分かる。
「…補習だとよ」
「やっぱりね」
予想的中。
そんなことだと思った。