メリー*メリー
「レイちゃん、こーんなに可愛いから、メイクしたらどうなるんだろうってずっと思ってたの」
紗由はふっと真面目な顔をした。
「女の子なら綺麗になりたいって思うのが普通でしょう?
だから着物も着せて綺麗にしてあげたいって思ったんだけど、生憎レイちゃんが着れるような着物は持ってなくてね。
だからせめて、メイクはしてあげたいなって思ったの」
それから紗由はニコッと笑った。
「そしたら、ほら! 想像以上の可愛さ! この美しさ!
元からすんごく可愛い美少女だなあって思ってたんだけど、メイクでこんなにも可愛く美しくなるとは思わなくてね、私もすんごく驚いちゃったよ!」
レイを見つめながら愛おしそうに微笑んでいる。
「…わざわざレイにメイクしてくれてありがとう。でも、どうして?」
レイをメイクする。
その意図が僕にはまるで分からない。
すると紗由は「んーとね」と考えるポーズをしながら答えた。
「レイちゃんてすんごく可愛いじゃない? だからメイクしたらどんなに可愛くなるのかなあってずっと思ってたし、それに…」
「それに?」
「…気づいたから、かなあ」
何に気づいたの?と問いかけるよりも先に、紗由は「あ!」と大きな声を出した。
レイも僕も突然のことに驚いて、びくっと肩をあげた。
「ど、どうしたのですか?」
「思いだしたの! 椎くんとレイちゃんが初詣に行くところって、近所の神社だよね?」
「あ、うん。そのつもりだけど」
それがどうしたの?と尋ねると紗由は深刻そうな顔をした。
「その神社ね、有名人が参拝したのをブログに書いたとかなんとかで今すごい人気らしいの」
「え、そうなの?」
「うん、だから人が多いと思うから気をつけてねって」
レイの頭をぽんぽん撫でながら「知らない人に付いて行ったらだめだよ」と優しく伝え、レイも「はい!」と笑顔で頷いている。
「あ、それとね」
紗由は思い出したように僕の方を見て、ニイッとまたいたずらっぽく笑った。
「あの神社のおみくじ、すごく当たるらしいよ」
それから僕たちは紗由に見送られながら神社へと向かった。
紗由はふっと真面目な顔をした。
「女の子なら綺麗になりたいって思うのが普通でしょう?
だから着物も着せて綺麗にしてあげたいって思ったんだけど、生憎レイちゃんが着れるような着物は持ってなくてね。
だからせめて、メイクはしてあげたいなって思ったの」
それから紗由はニコッと笑った。
「そしたら、ほら! 想像以上の可愛さ! この美しさ!
元からすんごく可愛い美少女だなあって思ってたんだけど、メイクでこんなにも可愛く美しくなるとは思わなくてね、私もすんごく驚いちゃったよ!」
レイを見つめながら愛おしそうに微笑んでいる。
「…わざわざレイにメイクしてくれてありがとう。でも、どうして?」
レイをメイクする。
その意図が僕にはまるで分からない。
すると紗由は「んーとね」と考えるポーズをしながら答えた。
「レイちゃんてすんごく可愛いじゃない? だからメイクしたらどんなに可愛くなるのかなあってずっと思ってたし、それに…」
「それに?」
「…気づいたから、かなあ」
何に気づいたの?と問いかけるよりも先に、紗由は「あ!」と大きな声を出した。
レイも僕も突然のことに驚いて、びくっと肩をあげた。
「ど、どうしたのですか?」
「思いだしたの! 椎くんとレイちゃんが初詣に行くところって、近所の神社だよね?」
「あ、うん。そのつもりだけど」
それがどうしたの?と尋ねると紗由は深刻そうな顔をした。
「その神社ね、有名人が参拝したのをブログに書いたとかなんとかで今すごい人気らしいの」
「え、そうなの?」
「うん、だから人が多いと思うから気をつけてねって」
レイの頭をぽんぽん撫でながら「知らない人に付いて行ったらだめだよ」と優しく伝え、レイも「はい!」と笑顔で頷いている。
「あ、それとね」
紗由は思い出したように僕の方を見て、ニイッとまたいたずらっぽく笑った。
「あの神社のおみくじ、すごく当たるらしいよ」
それから僕たちは紗由に見送られながら神社へと向かった。