桜色
──高塚


「は、はいっ!」


恥ずかしい…
声、変になってたかもぉーーー!!
最悪…


─── ガラガラガラ


「す、すいません!
ちょっと、寝坊しました。」


勢い良くドアを開けて来た生徒。
肩で息をして、うっすらと汗をかいてて
すっごく急いできたことは
誰が見ても一目瞭然だと思う。

でもそんなことより遅れてきた人が
朝会った男の子だったから…
すごくビックリしたの。


「…あ。」


目があって男の子が声を漏らす。
何て言えばいいのかわからない。
みんないるから、知らんぷりした方がいいのかもしれない。

でも、あなたが…
照れくさそうにはにかむから。
周りの音がなにも聞こえないくらい
心臓が騒ぎだしたの。
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