桜色
期待






無事に、入学式が終わり始めての授業。
“桜木空”
そう名札のついた机が置いてある
隣の列の斜め前の席。
そこには今は誰も座ってなくて
教卓のところで怒られている子が
座っている席。


「美桜~
遅刻なんて珍しいね」


「してないもん!
ギリギリ間に合ったもん!!」


はいはいって笑うなっちゃん。

“尾崎なつ”
私の大親友。
いつも一緒にいて小学校からの仲良し。


「そーいえば、桜並木すごかったね!」


「うん!!
すごくきれいだった~」


それに、空君と会った場所。


「どしたの??」


私がボーッとしていると
心配そうに私の顔を覗き込んでくる。


「あのね、…」





私は朝のことを話した。
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