初恋は、ピンク色
「ええ⁉︎今……なんて?」
広いリビングに響く、私の声。
「だから、小雨は来週から違う学校に転校……」
「いや……嫌だ‼︎やだよ……」
「やだ……じゃないの。小雨、もう子供じゃないんだから、だだをこねないの‼︎」
お母さんの顔が、厳しくなる。
「そんな……」
ただでさえ、今の学校でもクラスに馴染むのに精一杯なのに……。
「とにかく、もう手続きはしたから、小雨は学校の準備でもしてきなさい。どうせ、別れを惜しむ友達も、いないんだろうし……」
ーバンッ
「………‼︎」