恋する歌舞伎
修禅寺の清流、桂川のほとりで、頼家と桂が仲睦まじく歩いている。
桂は、実は頼家と以前にも会ったことがあり、その時に自分の名がこの川と同じだと言われたことなどを話し、見出された喜びを顕にする。
頼家はそんな桂を愛おしく思い、「若狭の局」という名を与えるとまでいう。
この名前は、頼家にとって特別な、今は亡き愛妾の名であった。
二人は心を通わせ合い、こんなに穏やかな気持ちでいられるのならば、このままこの地で静かに暮らしたいとこぼす。
しかし平穏な時間は続かない。
辺りが暗くなった時に、怪しい影が近づく。
その正体は、北条氏に仕える金窪兵衛行親(かなくぼびょうえゆきちか)。
冷静に話し合いをするように見せかけているが、実は夜討ちを仕掛けようとやってきたのだ。
行親が桂の存在に気づき、何者かと問うと
「若狭の局の名を与えられた者で、卑しい身分ではない」
と主張する。
それを聞いた行親は、父上にも相談せず勝手な振る舞いをして!と頼家を責める。
その言葉を意に介さず、頼家は桂と共に立ち去るのだった。
桂は、実は頼家と以前にも会ったことがあり、その時に自分の名がこの川と同じだと言われたことなどを話し、見出された喜びを顕にする。
頼家はそんな桂を愛おしく思い、「若狭の局」という名を与えるとまでいう。
この名前は、頼家にとって特別な、今は亡き愛妾の名であった。
二人は心を通わせ合い、こんなに穏やかな気持ちでいられるのならば、このままこの地で静かに暮らしたいとこぼす。
しかし平穏な時間は続かない。
辺りが暗くなった時に、怪しい影が近づく。
その正体は、北条氏に仕える金窪兵衛行親(かなくぼびょうえゆきちか)。
冷静に話し合いをするように見せかけているが、実は夜討ちを仕掛けようとやってきたのだ。
行親が桂の存在に気づき、何者かと問うと
「若狭の局の名を与えられた者で、卑しい身分ではない」
と主張する。
それを聞いた行親は、父上にも相談せず勝手な振る舞いをして!と頼家を責める。
その言葉を意に介さず、頼家は桂と共に立ち去るのだった。