恋する歌舞伎
ところ変わって番町にある播磨の屋敷。

今夜青山家では重要な宴会が行われるので、家宝として大事にしている高麗焼の皿を使うことになった。

お菊は用人の柴田十太夫や他の腰元と一緒にお皿を検分している。

その仕事の最中にも、播磨の縁談の話が話題となったので、お菊の心配はつのるばかり。

「私のような身分違いの女は捨てられてしまうのかしら・・・」

不安になったお菊は、この大事なお皿を割ったら恋人はどのような反応をするだろう。

自分に対する気持ちを確かめたいと、家宝の皿をわざと割ってしまう!

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