大好きな貴方へ  愛を込めて


私は、ミヤビさんのことを考え始めた。


ミヤビさんは、病気なんだ…

私が、裕ちゃんをとったらミヤビさんは一人になる………


辛いだろう……


一人で病気と闘う毎日なんて………


私だったらきっと、ムリだ………

私は、思い切って裕ちゃんに電話した。

『もしもし?』

『どうしたんだ??』

裕ちゃんは、嬉しそうな声に胸が痛む…。

私は、黙り込んだまま…

『何?俺が好きすぎてかけてきたの?』

冗談ぽく裕ちゃんが言った。
でも、きっと裕ちゃんもそういう電話ではないとわっかっているだろう

『あのね?ミヤビさん…病気だって聞いたの…』

裕ちゃんは、黙り込んだ……………

裕ちゃんは、電話の向こうでどんな顔をしているんだろう?
困った顔かな?悲しい顔かな?
私は、言ったことに後悔した。

『知ってたんだね?』

静かに裕ちゃんは言った。

『うん…』

私は、素直に答えた。

『そっか…』

先に沈黙をやぶったのは裕ちゃんだった。

『ミヤビはさ、もとから心臓が悪いんだ…』

裕ちゃんは、ポツリポツリと話してくれた。

『でも、別にすぐ死ぬとかじゃないんだ…でも、3ヶ月前くらいかな?ミヤビが倒れたんだ…。病院に行ったら今回は結構やばいって言われて…前は、少し休めば治る程度だったんだけど…。俺、ミヤビの側で支えてやりたいって思ったんだ…こんなにフラフラしてばっかりじゃダメだって思って……。だから、ちゃんとりなときっぱりお別れすることにしたんだ…』

そっか…裕ちゃんは、色々考えてたんだ…

なのに私は……泣きじゃくって………

自分が恥ずかしくなった。

『でも、やっぱり忘れられなくて…………』

私は、胸が張り裂けそうだった。

ミヤビさんの病気のこと。
ミヤビさんに対する裕ちゃんの気持ち。
裕ちゃんの私に対する気持ち。

私は、今まで自分勝手に動いてきた。
自分が良ければそれでよかった。

その自分に対しての

悔しさ………
愚かさ………

私は、何も言えなかった。

話を聞いて、これからどうしたらいいのかわからなくなった。

さっきまでの威勢はどこに行ったのだろう?

頭には、2つの選択肢が浮かんだ。

1つ このまま裕ちゃんを待つ。


2つ 諦める。



私は、すぐに答えは出せなかった。

私は、なんて愚かなんだろう?

私は、なんて欲深いんだろう?

私は、なんて自分勝手なんだろう?



私は、答えは出さないまま電話を終了した。



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