大好きな貴方へ  愛を込めて


ガラッ

ドアを開けると裕ちゃんは、先にいた。

「どうした?」

裕ちゃんがそばによってくる。

「裕ちゃん?」

「どうした?」

「私ね?考えたの…………。私、裕ちゃんが好きだよ?ずっとずっと想ってきた。私の初恋だったの……」

そう、ひと目で私の心を揺さぶった。

目がそらせなくなった。

どこにいても何をしてても考えずにはいられなかった。

好きで好きで……大好きだった。


裕ちゃんの笑顔も、

裕ちゃんの温もりも、

裕ちゃんの言葉1つ1つ。

裕ちゃんの1つ1つの行動、言葉に一喜一憂した。


たくさん笑顔になって、

たくさん傷ついて、

たくさんたくさん涙を流した。


大好きだったんだ……


「私、裕ちゃんとお別れすることにしたの………」

「りな?………。」

裕ちゃんが近寄ってくる。

「裕ちゃん……」

私は、一歩引いた、

「裕ちゃん、好きだって言ってくれてありがとう。すごく嬉しかった。私も大好きだったよ。」

「りな……」

「ばいばいっ」

私は、最高の笑顔で笑ってみせた。




大好きだったよ………



ばいばいっ裕ちゃん………


私は、図書室から出て声を押し殺して泣いた。


私、ちゃんと笑えてたよね?

ちゃんとお別れできたよね?


ばいばい……

< 39 / 78 >

この作品をシェア

pagetop