人魚がいた夏-第1部-
私は雫に宣戦布告をされてしまったんだ...。
雫は私の親友でしょ?
ずっと、ずっとちっちゃい時から私は雫を知ってるのに。
最近雫が化粧を始めたコト。
悔しいから、褒めてあげられなかったんだ。
すごく可愛いと想ったのに。
私と正反対の素直な雫が羨ましかった。
雫が陸を中学校から好きだったこと、しってたよ。
雫は私に悪がって言わなかった、けど。
雫見てたらわかるんだよ...。
私は夕暮れの路を1人で歩きながら、雫に話しかけていた。
オレンジ色のでもピンクや藍が混じったような不思議なキレイな夕暮れ。
私の心は何もない、真っ白な白なのに...。