人魚がいた夏-第1部-

御影の笑<BY*波音>


薄いピンクのベッドカバーの上に濃いピンクのしみができている。



ショートパンツでベッドの上で体育座りしていた足が少し肌寒かった。



「雫に...連絡しなきゃな。」



あたしは強い女になる。



そう決めたから。



ベッドの上で丸まりながら私は考えたんだ。




一番辛いのはきっと、きっと陸だから。


皆が辛いから。





私は強くなる。







雫からだって、もう逃げたくない。

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