人魚がいた夏-第1部-

トン、トン..



『はい?』


陸の声が、聞こえる。




嫌だな...



私こんな声にさえもドキドキする...



「波音だけど...入っていぃ?」



『あぁ』



スルリとドアノブをまわしてあける。


ブルーで統一された


そして、優しいにおいがするこの部屋。



"なつかしい"


そんな感じがした。



つい最近まで、自然にいた。


勝手にはいって、怒られた事もあったっけ...




ここ最近で、何故こんなにも私達は離れてしまったの?


気持ちの交差はとめられない。



誰にも...




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