人魚がいた夏-第1部-

私は、ビーチサンダルをはいた足をひたすら早く、と願いながら走った。


すこぢ高いしげった草を掻き分けた近道。



小学生の頃に陸とつくったんだっけ...


想いでをかみ締めながら、最後の草を掻き分ける。









そこには、満月に照らされた、藍色の美しい海が広がっていた。
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