ドクター

「実加、青木先生には連絡したから、それまで聴診させて。」





病室に着くなり、実加を車椅子から降ろし、ベッドに寝かせる。
斉藤先生は実加の服を捲り上げる。





「ヤッ!」





実加は慌てて服を抑える。







「どうした?」







実加の突然の嫌がりように驚く。
今までそんなことはなかったのに。







ガラッ






扉が開き、青木先生が入ってきた。






「実加ちゃん、楽しかった?」







笑顔で話す青木先生とは対照的に、俯いたままの実加と突然の拒否反応に戸惑いを隠せない斉藤先生。
青木先生は不思議そうな顔で二人をみた。
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